ある集会にて

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poemblogへようこそ。ご訪問くださり、ありがとうございます。今回は、詩7篇と断片1となります。ご覧になって何かを感じていただければ、とても嬉しく思います。さまざまな事象をモチーフにして書いています。つたない詩の作品ばかりですが、どうぞよろしくお願いいたします。あなたの心に届きますように。【10回目の投稿】

ある集会にて

調子を合わせなくてはならないのですか
ごたごたがもやもやするから
好きではないのですよ

私は遠い
些末も遠い

真上にぶら下がっていた
不安果実がポトンと落下   

噛み合わない鎮静と悲哀の余韻
枯草のやるせなさ
窓から見えるのは
コンクリーの打ちっ放しの空

厚かましさが才能の一つなのね
残る問題はいくつあるのですか
助言はないのですね

未来の立場は求められる集会
分厚い正義に
つきまとう言葉の響きが耳をつんざく

初観察を送信せよ 
初接触を感情にせよ

滑稽は説明を伏せられる
振動の中心軸は後ずさりする
はずんで見せたりする
店番には商売っ気のない老人が微笑する

私は遠い
哀切も遠い

ミルク雲きれい
クシャクシャヨレヨレワイシャツ
アイロンかけ
テーブルのメモをポケットに忍ばせて
アパートを飛び出す

公園のひんやりとする砂地に吸い込まれた
過去の袖口から
ニョキニョキと定めの腕が伸びる
地平線をつかもうとして

有名な雨

光が大地に深く溶け込む
眠れる者が呼び醒まされた

汗をぬぐいソーダ水を飲み干し
塔の頂点を見つめていた

三千色の虹が民家の上に架かる
大地から黒々とした拳ほどの金属片が
塔の頂点まで一気に上がり踊りはじめた

初めに何があったのかを考え
行為そのものではなかったかと考える

片足で歩いてきた道をくるりと振り返ると
驚いたことにもう一方の足が歩いていた
奇跡だと思いながら
その足が来るまで待機した

「これまで長い道のりだったが
この先もそうに違いないだろう」
と大地が呼応した
信号機も標識も街灯もない道だ

(有名な雨)は辺り一面を
容赦なく黒色に塗りつぶした
太陽が姿を消したのは本当だ

(有名な雨)が矢のように降らせる
幻と現実が交差する
(有名な雨)には音がない

世界の脳髄が叫んでいる
叫び声が聴こえてくる

恍惚とした事象の予兆だけ

嵐がやって来そうだ
鉛色の雲が龍のように動いている
龍の鱗がピカリと不気味に光る

嵐が来たならば
公園の木々の葉は飛ばされるだろう
幹と枝だけの姿となるだろう

私は
そのような木々の葉だろうか
私は
そのような木々の葉にならぬように
耐えなくてはならない
龍が睨んでいる
何という恐ろしい形相だろうか

欠点

私は人から欠点を見られることが
この上なく嫌なのである
至極
耐え難いことなのである
だが
世の中をみて思ったのだ
よく考えてみれば
世の人も同じではないだろうか
欠点をみられるのは
誰しも嫌なはずである
それは私だけのことではないはずだ

私は人の欠点ばを見る癖があった
それが欠点の一つであった
もうやめなければと思えたのは
ずいぶん時間が経ってから

 悪いこと

大切な人が
悪いことをしてしまった
経験したことのない辛さに
いま襲われている
大切な人が
悪いことをしてしまう前に
私は止めるべきだった
私は
大切な人が
悪いことをしそうだということを
知っていた
知りながら止められなかった
なぜ止めなかったのだ
なぜ止められなかったのだ
私こそが
悪いことをしてしまったのだ

自戒

出発した時点では
素直さと探究心がみなぎっていた
努力の甲斐あって
才能は磨かれ
人々から
褒めそやされるようになった
出発した時点での
素直さと探究心はどこかに失せ
才能に
溺れるようになった
人々から
誤りに対する指摘も
耳を貸そうしなくなった
人々を見下すようになった
徐々に
人々が寄りつかなくなり
才能に溺れたその人物は
自らの愚かさに後悔することとなった
人々は素直であり
やさしさにあふれていた
その人物は心を改め人々に謝った
そして
人々にやさしく接し耳を傾け
素直さを取り戻した
人々のためになる
あらためて
探究心を身につけるように決意した

あなただけへの愛

あなたを愛しました
あなた以上に愛した人はいません
これからもないでしょう
生まれ変わっても
あなたを愛するでしょう
私は心を閉ざしていました
あなたと出会うまでは
あなたの愛によって
私の心は開かれました
私は私を愛していましたが
あなたを知り
深く愛するようになったのです

断片

若い頃に
心底
決意したことは
なかなか忘れないものなのだとうことが
年を経るごとに刻まれていく
未だ成就はできていないというのに

たとえ成就できていたとしても
心底
決意したことは
忘れることはないのだと思う

最後までご覧くださり、ありがとうございました。なかなか思い通りに書けず、意気消沈しています。少しづつ精進して上達できたらいいなと願っています。あらためて、コツコツとブログを作成してまいります。今後とも、よろしくお願いいたします。

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