poemblogへようこそ。ご訪問くださり、ありがとうございます。今回は、詩4篇となります。ご覧になって何かを感じていただければ、とても嬉しく思います。さまざまな事象をモチーフにして、書いています。つたない詩の作品ばかりですが、どうぞよろしくお願いいたします。あなたの心に届きますように。【11回目の投稿】
薔薇の心
薔薇をみる人は多いのです
でも
薔薇を感じる人はほとんどいません
薔薇の心をです
薔薇は
人の一人ひとりを観ています
薔薇は
人の一人ひとりの心を感じています
自由自在のようです
例を挙げると
薔薇が一人の悲しみを感じることは
不思議なことのように思うかもしれません
薔薇にだって立派な心があるのです
悲しむことも苦しむことも
たくさん経験してきたのです
ある子が薔薇の前で佇んでいました
涙を流しています
声を殺して泣いています
薔薇は
なぜこの子は悲しんでいるのだろうか
いったい何があったのだろうか
そして
どうすればこの子を
慰めることができるだろうかを
思いめぐらしていました
すると
薔薇は精一杯
この子に自分の香りを届けようとしました
やがてこの子は
その薔薇の香りによって悲しみを癒し
わずかに目を輝かせるようになったのです
薔薇の香りには
精一杯の祈りが込められていました
薔薇は
この子の味方でいようと思っていました
この二人の様子をほかの花や木々
鳥や雲や太陽が見守っていました
もうすべてがこの子の味方になりました
世界の中心で起きているドラマのようです
それからそのこの子は
薔薇を感じるようになりました
薔薇だけでなく
その時に見守ってくれたほかの花や木々
鳥や雲や太陽の心も
感じるようになりました
人の悲しみを感じられ
寄り添える大人へと成長したのでした
薔薇はひそかに涙を流し喜んでいました
私はいま
12年前に哲学の道沿いに咲いていた
薔薇との出会いを思い出しながら
この詩を書きました
この時
薔薇が人間を観ているということを
鮮烈に感じたのです
忘れがたき思い出なのです
この時
私は
心が苦しみでいっぱいになっていました
何気なく哲学の道を訪れ
この薔薇に出会ったのです
薔薇はやさしい香りを私に届けてくれ
ずっと見つめてくれました
私の悲しみを全部背負ってあげるから
少しづつでもいいから元気になってねと
私に言っているように感じられたのです
事実
その瞬間
私は少し元気を取り戻し
自然と薔薇に心の底から自然に
ありがとうと言ったことを
いまだに忘れることができません
けがれなきその人 その1
世界は広いのか
それとも狭いのか
その人は
皆から
秘かにけがれなき人と呼ばれていた
その人は
誰かと語り合う場合
語りかけようとする相手の状態を
よく見極めていた
相手が自分自身を見失わせないよう
やさしさときびしさの両面を用いて
言葉を発していた
一人の相手に
欲望にまみれた心根があれば
また別の一人の相手に
憎悪に染まった血が体に流れていたならば
黒い色に染まった雲を払いのけるように
適切な言葉を投げかけた
けがれなきその人によって
光ある方向へと歩んでいった人は
日を追うごとに増えていった
その人は
あらゆる人と接していく上で
特別な理由があって
言葉を使っていた訳ではなかった
けがれなきその人 その2
世界は広いのか
それとも狭いのか
その人は
皆から
秘かにけがれなき人と呼ばれていた
自制心とは何なのだろうか
人には感情があり
欲望があり
それらは
意図せずとも湧いてくるものである
その人は
つねに安らかな表情を浮かべていた
人々はその人の表情をみるだけで
安堵につつまれ癒されもした
強靭な自制心が
その人にはあるのだ
享楽に溺れることもなく
欲望とは距離を置き
振り回されることもない
自由そのもののように見える
けがれなきその人も人間である
特別な存在ではない
無数の光のひとつひとつ
光を愛するあなたへ贈る
無数の光のひとつひとつが調和しています
争いをするなんてことはないのです
無数の光のひとつひとつが讃えあっています
欠点をあげつらうなんてことはないのです
無数の光のひとつひとつが照らしあっています
光が滅することなんてないのです
春
夏
秋
冬と過ぎても
春
夏
秋
冬とどんなに過ぎても
光は無数です
ひとつひとつが息をしています
無数の光のひとつひとつは宮殿のようでもあり
宝石のようでもあるのです
無数の光のひとつひとつは
いつであっても生まれたばかりなのです
途絶えることがありません
ひとつひとつの光同士はつねに「はじめまして」です
この光の詩はファンタジーでもなければ幻でもないのです
じっさいに感じたありのままを時間をかけて詩にしたのです
ひとつひとつの光は人にとって希望の羽となり慰めの母となります
光を助けたことで
終生
光によって守られる
光も森羅万象をつらぬいている因果律のなかで生きています
春夏秋冬
生老病死
これらのなかに無数の光のひとつひとつがあるのです
この地上に闇がなくなるまで
無数の光のひとつひとつは存在し続けます
闇のなかを一歩踏み出す時の恐怖に
きっとあなたの両足や前方に無数の光のひとつひとつが
あるのだということを信じてほしいのです
ですからこれは決してファンタジーや幻ではないのですね
私たちは生きることが何より必要です
なにかを始める前に
生きるということが不可欠です
もうそれ自体が光の特質なので
たとえどんなに深い闇にあっても
恐れることはありません
光が闇に敗れることはないからです
無数の光のひとつひとつが調和しています
争いをするなんてことはないのです
無数の光のひとつひとつが讃えあっています
欠点をあげつらうなんてことはないのです
無数の光のひとつひとつが照らしあっています
光が滅することなんてないのです
最後までご覧くださり、ありがとうございました。次回に向け、勉強を重ねながら、心をリフレッシュさせて、コツコツとブログを作成してまいります。今後とも、よろしくお願いいたします。