PoemBlog ~詩のブログ~ へようこそ。
 日々の暮らしの中に、ほっと一息つける詩の時間はいかがですか。
 みなさまの心に、やすらぎと発見のひとときをお届けいたします。
3時間前
 一体あなたは誰なのですか
 (返事がない)
 一体あなたは誰なのですか
 (またも返事がない)
 刹那と刹那に走る痛み
 見た目にはわからない
 一秒と一秒に留まる痛み
 見た目にはわからない
2時間前
 名前にモザイクをしスパイスを投稿する
 追手が来る前にやり終えるのだ
 私は生き残ったのだな
 存在は下火から脱した
 秋の収穫はすでに終え今は冬の準備
 謎めいた鳥の囀りはギンムクドリ一羽
 多忙な時間は居場所を発見した
 コンクリートの欠片を集めた滑走路
 13年かけて完成にこぎつけたが
 近づくことのできなかった詩
 巧みな血液検査の結果である
 経験のメカニズムが判明
1時間前
 私のやるべき始点にたちふさがるのなら
 表面化した邪魔
 それ相応の満足を得て次へつながっていく
 活動をつかさどる本体に
 始点も終点も観念ではないはずだ
 目を背けることのできない
 ひときわすぐれた実像
 幻想に過ぎない観念は
 今にも自滅する観念
 引き回されることはないが
 油断をしていいということではないから
 トンネルの中で出会った人たちと
 出口を目指して
 ともに歩んでいくことを実行せよ
現在
 道を慈しむ
 道は私そのもの
 道は早々に私を受け入れてくれた
 私もそうしないといけなかった
 そうなるまでに随分時間がかかった
 迷いながら道を彷徨った
 苦しみながら
 泣きながら
 動けなくなったこともある
 最初からすべてを道は知っている
 最高の友なのだということを
 最後まで歩くのは私なのだ
これらの詩についての思いや工夫
 「一体あなたは誰なのですか」という問いから始め、答えのないまま時間を進行させました。そこには、自分の存在に対する不安や迷いを込めています。しかし、時間が経つにつれ、「私は生き残ったのだな」「道は私そのもの」という表現へと変化させ、自己の存在を肯定する方向へと表現しました。
 この詩では、「道」が重要な象徴として使っています。道とは人生そのものであり、最初からすべてを知っていた存在でもあります。「迷いながら、泣きながら、それでも最後まで歩くのは私なのだ」という言葉に、人生における葛藤と、最終的には自らの足で歩んでいく決意を込めました。
 また、「トンネルの中で出会った人たち」とは、人生の困難な時期に出会った人々を指し、暗闇の中でも共に歩むことで、出口へと進んでいくことができる、そんな思いが込めています。
執着をしないように
 人の評価に執着をしないようにします
 過去や未来に執着をしないようにします
 好ましいものに執着をし
 そうでない嫌いなものに
 嫌悪をするといった自分の感情に
 執着をしないようにします
 執着は
 自分を正しく見つめる眼を曇らせるから
 執着は
 湖底に沈んでいく石
 湖面にまで浮かび上がることができない
 清らかな知恵は
 執着に振り回されないことを学びました
 自制心が
 いかに人生において重要な資質であるかも
この詩についての思いや工夫
 人は無意識のうちに、他者の評価や過去・未来、自分の感情に執着しがちです。しかし、そうした執着は、心を曇らせ、本来の自分を見失う原因となることがあります。
 「執着は湖底に沈む石」という表現。湖底に沈んでしまった石は、もう湖面に浮かび上がることができません。これは、執着によって自由を失い、心が重くなってしまう様子を表しました。
 しかし、執着を手放すことで、「清らかな知恵」が生まれます。執着に振り回されず、自制心を持つことができれば、人生においてより良い選択をすることができるという考えです。
 この詩は、「執着せず、もっと自由に生きること」を伝えようといたしました。みなさまがこの詩を通じて、自分の心を見つめ直し、執着から解放されるヒントをわずかでも得ることができればこの上ない喜びです。
編集後記
PoemBlog ~詩のブログ~ をご覧いただき、誠にありがとうございます。今回の詩はいかがでしたでしょうか?少しでもみなさまの心にお届けできていたなら、とても嬉しく思います。ご感想やご意見が次回の詩作の励みとなります。(ブログ画面の下部に、コメントフォームがあります。)これからも詩作に励んでまいります。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

